レトロな赤い屋根が目印の、神楽坂の喫茶店「コパン」。1946年に甘味処として創業し、1980年からは喫茶店として新たにスタート。今では、地元の常連さんから観光客の方にまで愛される”憩いの場”です。
コパンといえば「神楽坂シュークリーム」でお馴染みですが、実はアートギャラリーとしての一面もあるのをご存知でしたか?
スイーツを味わいながら、心あたたまる絵画をゆっくりと鑑賞する――そんな「喫茶とアート」を楽しめる、“もうひとつのコパン”をご紹介します。
神楽坂駅からすぐ、老舗の喫茶店コパンへ
神楽坂駅1b出口から徒歩1分、コパンの店内に入ると、カウンターの奥からコーヒーの香ばしい香りがふわりと漂います。
ショーケースには、名物「神楽坂シュークリーム」をはじめ、コーヒーと相性抜群のケーキがずらり!
コパンでは、自分で好きな席を確保するセルフサービス式なので、まずはお気に入りの席を見つけましょう。
お店の奥へ進んでいくと、ふと目を引くのが、壁に飾られた絵画たち。
コパンでは、画家・叶田百恵さんが描く、温もりあふれる絵画を鑑賞することができます。
喫茶店でありながら、まるで小さなアートギャラリーのような空間です。
“喫茶ギャラリー”という、もうひとつの顔
画家の叶田 百恵さんは、多摩美術大学の助手をつとめながら、東京や神奈川を中心に個展・グループ展を開催されています。
過去には、The Artcomplex Center of Tokyo(ACT)が主催する「ACTアート大賞展」で、最優秀賞をとられたご経歴も!
コパンでは、見ているだけで心がほぐれるようなやわらかいタッチの絵画が数点並んでいます。
なかでも、ひときわ目を惹くのが、一番奥のテーブル席の壁に飾られている犬の絵画です。
作品のタイトルは「キッチンにて」。
描いた時のエピソードについて叶田さんにお話を伺うと、
「キッチンで立っている両親の足の間から、犬がこちらを見つめている姿を描いた作品です。ありふれた光景だけれど、家族の様子をじっと見つめている犬の姿が印象的でした」
とのことで、ささやかな日常の一瞬が感じられますね。さらに、絵を描く時については
「普段から、身の回りで見た風景や出来事をもとに絵を描いています。つい見過ごしてしまう、小さいけれどキラリと光る日々の出来事を拾いあげるような気持ちで制作しています」と教えてくださいました。
そんな言葉を伺ってから改めて作品を眺めると、絵の中に描かれたあたたかな時間が、日々のひとときや故郷の思い出と重なって感じられます。
店内に叶田さんの絵画が飾られるようになったのは、コパンの3代目・勝村店長とのご縁がきっかけ。
勝村店長がかつて建築会社に勤めていた時の、先輩の娘さんが叶田さん。「せっかくだから、お店に飾ってみませんか?」と店長が声をかけたことから、喫茶ギャラリーとしてのコパンが生まれたのだそうです。
“コパン=仲間”という言葉の通り、お客様との温かな繋がりが、今のコパンを形づくっているのですね。
ちなみに、店内の壁にちょこんと飾られた木のオブジェは、勝村店長の手作り。
かつて、建築会社でモノづくりの現場を見てきた経験が、今の“手を動かす楽しさ”につながっているのかもしれません。
人の温もりとアートに触れる、神楽坂の喫茶店
創業から79年、神楽坂でおいしいスイーツやコーヒーを気軽に楽しめる、まちの喫茶店コパン。
長い歴史のなかで育まれてきた「人との繋がり」が、店内の絵画や作品を通じて伝わってきます。
コーヒーを飲むだけのつもりが、気づけば人の温もりに触れ、アートに癒され、心まで満たされる。
そんなひとときを過ごせるのが、神楽坂のコパンです。
◼︎喫茶店コパン

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